点数のあとに残したいもの

「あきらめぐせ」は、生まれ持った性格だけで決まるものではありません。小さい頃から、生活の中で少しずつ積み重なっていることがあります。
着替えに時間がかかる。靴を履くのに手間取る。片づけが途中で止まる。忘れ物をする。
親としては、責めたいわけではありません。生活の中で困らないようにしたい。自分でできることを増やしたい。時間を守れるようになってほしい。だから、つい「早くしなさい」「また間に合わなくなるよ」「何回言ったの」と強く言ってしまうことがあります。
けれど子ども側には、「遅いと怒られる」「失敗すると責められる」「できないところを見せると空気が悪くなる」という感覚だけが残ってしまうことがあります。
そういう経験が重なると、新しいことに向かう前に身構える子がいます。最初からやらない方が安全。できないと言っておいた方が傷つかない。挑戦して失敗するくらいなら、先に「ムリ」と言ってしまう。
その感覚は、勉強にも出ます。
問題を見た瞬間に「ムリ」と言う。説明を聞く前から「わからない」と言う。少し間違えただけで手が止まる。こういう状態になると、ただ解き方を教えるだけでは動きにくくなります。
なので、「はじめから点数を取らないという戦略も有効」、となってしまうこともあります。
だから、テスト後の対応が大事になりますね。特に最初の定期テストは、点数が出たあとが大事です。
点数が良かったか、悪かったか。そこで終わらせると、次につながりません。どの単元で落としたのか。計算で崩れたのか。問題文を読み切れなかったのか。ワークの反復が足りなかったのか。テスト前の進め方に無理があったのか。そこを見ないまま「次は頑張ろう」で終わると、次のテストでも同じところで止まりやすくなります。
fabstudyでは、テスト後に点数だけを見るのではなく、答案・学校ワーク・テスト前の取り組み方を見ながら、次に進める場所と、進め方を決めていきます。
点数が良かった生徒には、次も崩れないようにするための進め方を確認します。思うように取れなかった生徒には、どこから手を出せば動き出せるかをはっきりさせます。
特に、最初の定期テストは大事です。ここで「できた」「できなかった」だけで終わると、次の勉強も同じ感覚で進みます。大事なのは、点数を見たあとに、次の行動が分かる状態にすることです。
たとえば、数学で計算ミスが多いなら「見直ししなさい」だけでは終わらせません。途中式の書き方、符号の扱い、問題を解く順番、見直す場所を確認します。英語で点が伸びなかったなら、単語不足なのか、文法なのか、本文の読み方なのか、ワークの反復不足なのかを分けて考えます。「分からなかった」で終わらせず、次に何をすればよいかまで落とし込みます。
国語であれば…今は「漢和辞典」を使った語彙強化も有効です。時間はかかりますが、毎回取り組んでくれる子もいます。
高校1年生は、入学後の最初のテストでできるだけ高得点を取れるように、かなり踏み込んで進めてきました。中3生は、基礎を積み直しながら、計算で崩れないように土台を作ってきました。
得点がどう出るかは、まだ分かりません。ただ、点数だけで終わらせるつもりはありません。
点数が良ければ、次も続けられる形にする。点数が思うように出なければ、どこを直せば次に動けるかを決める。テスト後の直し方、次に戻る場所、次回までの進め方まで含めて、ここから次へつなげていきます。
そして、残したいのは、点数だけではありません。
「次はここを直せばいい」
「このやり方なら進められる」
「やれば少し変わる」
そう思える状態です。
点数を見て終わりにせず、次にやることを決める。そして自身につなげる。そこまで含めて、テスト後の指導だと考えています。

