国語の問題を開いている子に「ちゃんと読んだ?」と声をかけると、子どもは「読んだ」と言って、そのまま問題に入る。丸つけをして終わり。こんな流れが続いているなら、その本文はまだ読めたことになっていません。
本文を目で追っただけで終わっていること、多くありませんか。問題を解くときも、本文に戻って考えるというより、選択肢を見てそれらしいものを選んでしまう。本文に何が書いてあったのか、自分の言葉で言い直す場面が一度もない。これだと、読んだつもりでも中身は残りません。
「読んでから解こうね」だけでは、なかなか変わりません。読んだかどうかは、外から見ると分からないからです。ページが進んでいれば、やったようには見えます。でも実際には、字を追っただけで終わっていることがよくあります。そうなると、設問の答えが本文のどこに書いてあるのか、自分でも言えない。選択問題でも、何となくで選ぶ形になりやすいです。
この読み方のまま入試対策で記述に入ると、そこで苦しくなります。本文を読み返しても、どこを使えばいいのか分からない。書こうとしても言葉が出てこない。空欄が増える。選択問題も、根拠があいまいなまま選ぶことになります。
家でやるなら、音読です。1段落だけでもいいので、声に出して読む。可能ならそのあとで、「今のところ、どんな話だった?」と聞いて、口で言わせる。
全部読ませなくていいですし、問題を先に解かせなくてもかまいません。1段落だけでも。読んで終わりにせず、言い直すところまで入ると、本文の残り方が変わります。
どの段落を使うか、どこまで言えたらいいかは、ご家庭ごとに少し違うと思います。「何問できた?」ではなく「今の段落、どんな話だった?」と聞く。まずはそこからです。ここが入るだけでも、国語の崩れ方はだいぶ変わります。

